TECHNIQUE 左官技法

文字通り表面を研ぎ出して平滑にし、まるで自然石を切り出したかのように見せる高級仕上げです。工程が多く手間と工期がかかるため、近年では施工される例も多くはありませんが、すべらかでしっとりと落ち着いたその佇まいは、品格を備えた仕上げ工法として、安定した人気があります。
工法は、大理石などの砕石とセメントを混練りしたものを塗り付け、硬化後に表面を研磨・艶出して仕上げます。ワックスなどの撥水処理をすることで水まわりにも使用できます。
研ぎ出し仕上げは非常に磨耗に強く、耐久性に優れているので学校や公共施設の手洗い場などに採用されてきました。砕石の種類や着色顔料の選定によって、自然な素材感と豊かな表情を出すことができ、セメント以上に摩耗に強く、耐久性が高く、防火性にも優れています。
とくに「現場テラゾー仕上げ」という工法は、大きな石を用いることが多いので主に床、壁、腰に用いられ、大規模な面積の施工にも対応可能です。