無添加住宅のオリジナル漆喰
左官材料はセメント、しっくい、土、樹脂系・・・と様々。
近年の八幡工業では、とくに「漆喰(しっくい)」による
内外装仕上げの仕事にちからを入れていますが、
同じ漆喰でも、お施主さまの注文、建築家や工務店のもとめに応じ
さまざまな漆喰材料に対応しています。
今回は「無添加住宅のオリジナル漆喰」を使った住宅に携わりました。
板橋のケイディアイホームの建売住宅の現場。
区画内に全部で6棟、すべての内部の壁、
そして外壁(タイル、サイディング部分のぞく)を漆喰仕上げ。
贅沢な塗り壁の新築、いいですね。
というわけで今回のブログは「材料作り」にスポットを当てます。
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☆☆☆☆ 30分クッキング ☆☆☆☆☆
♪♪♪♪ まず、用意するもの。
捏ね樽(ステンレスの寸胴鍋)
ハンドミキサーと練り屋さん!
♪♪♪♪ 必要な材料。
無添加住宅のオリジナル漆喰(20キロ入り)
水 (13?16リットル)
サラダ油 (200cc)
柿渋 (200cc) *外部の材料のみ混ぜます。
♪♪♪♪ さっそく、作っていきましょう。
1、まず捏ね樽に水を11リットルいれます。
2、漆喰(20キロ入り)の粉を半分入れます。
3、ミキサーで軽く攪拌したのちサラダオイルと柿渋を200ccずつ入れます。
*柿渋とは柿の果汁を搾り自然発酵させて作ったもので、
古くから民間薬として使われ、抗菌、抗カビ、防虫、防腐効果
のあることが知られています。
4、残りの漆喰粉を入れ、あとはひたすらミキシング!!
ここでワンポイント。
『漆喰づくりの基本は始め「硬め」に練るべし。』
粉は主成分「石灰岩」、骨材にツタ(「すさ」とも呼ぶ)がたっぷり入っているので、
手に取るとこのようにケバケバしている繊維質のツタがはっきりわかります。
だから最初からやわらかく練り始めてしまうと、ツタが切れない。
おまけに水・油としっかり混ざり合って練りあがっていないと・・・、
このようにツタのダマが出来て、塗れない材料になってしまうのです。
だから最初は硬めに!
樽の中の状態を確認しながら、
少しずつ水を加え、
同時にミキサーを握る手に伝わる振動、
モーターの回転音の変化をたよりに、
ときどき鏝で掬い取ってと・・・・、
視覚、触覚、音、匂い、
五感すべてを集中し粉の様子をみながら
ただただひたすら捏ねまわし続けるのです。
まるで小麦粉をまぜあわせているパン工場!?みたい。
20キロの材料をひと袋練りあげるまで、およそ30分!!
ようやく完成した状態、程よくツタが均一に絡まっています。
しっくいの白に柿渋の赤が混ざるとイチゴクリーム。
あまりに美味しそうに出来上がったので思わず、
「いただきま??す」。
*注意:よい子はマネしないでね!
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冗談はさておき、
いや??これがなかなか大変な作業。
家一軒分の内外部に必要となる材料となると数十袋・・・・
これをふたりがかりで朝から夕方までまる2?3日かけ作る。
夕方には腰も腕もクタクタです。
でも、職人さんたちがきれいに仕上げた壁を見ると
がんばった甲斐があったな??と思うのでした。
やっぱり左官「鏝塗り壁の家」って、温もりがあっていいな。
この住宅に関しては株式会社ケイディアイホーム
無添加住宅のオリジナル漆喰の詳しい紹介は