「客席土間の土叩き仕上げ」と「洗面台のテラゾー」
土と砂を叩いて突き固めた 床
ところどころに 稲わらのストローが埋め込まれています。
ここは、池袋のビルの3階フロアー
窓の専門商社 マテックス株式会社さまが運営する
フレンチレストランCYANO(シアノ)の土間床です。
店名の由来となった光合成色素「シアノバクテリア」
調べると、シアノバクテリアは「酸素発生型光合成を行う原核生物」と定義され、植物と同じ光合成を行う生物。
光合成は、光のエネルギーを生物が生きるためのエネルギーに変えるすばらしい能力。
そして、このお店で使用する野菜を栽培している畑の土にもシアノバクテリアが含まれているのだというお話しです。
和歌山県白浜の農場から取り寄せた土に、藁と砂、クレドバインダーを加え
このお店オリジナルの三和土(たたき)の材料を作りました。
サンプル作成
調合を変え三種類作りました。
厚みは10㎜ 色味のちがいと藁の配合の具合を確認していただきました。
*材料搬入日の現場の様子
八幡工業のオリジナル土壁材料「ソイルクレド」
土、砂、ソイルクレドをバインダーにします。
打設完了 送風機で乾燥を促します。
丸く穿った天窓から射し込むお日様の明かりが
土にまあるいスポットライトを当てています。
土中の「シアノバクテリア」が 光合成して酸素をつくっているのかな~など 太古にまで思いをはせ、
足元に大地の温もりを感じながら、その恵みである新鮮なお野菜でつくるお料理を味わう。
ちなみに、こちらのシェフはグルテンアレルギーの方もそうでない方も、
一緒に美味しく食べられる料理を提供してくれるのだそうです。
まさに「至高の食体験」ができそうですね。
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さて、もうひとつ 施工させていただいた箇所をご覧頂きたいと思います。
このお店をトータルに設計デザインされた設計士の松原菜美子さんと田中比呂夢さん
前回ご紹介した、バーカウンタートップとともに
洗面台を「研ぎ出し仕上げ」でご依頼いただきました。
◆マシュー建築設計◆
洗面所の 手洗いカウンター
ビールストーン研ぎ出し
天板と一体化した シンク部分もすべてビールストーンで仕上げています。
色粉はチョコレート色のセメントベースに
骨材は、4種類をミックスしました。
白い砂利BIANCO VERONA(3~6㎜)とVERDE ALPI 2(青)に
リサイクルセンターから提供された粒状ガラスと破砕ガラス (5~7㎜)
さまざまなガラスを リサイクル、リユースして
あらたなプロダクトを生み出すことが 目的でした。
配合を変えながらテスト製作しました。
ガラスをふるいにかけています。
吉彦専務が 塗り付けたのを・・・
研ぎ出し名人 八幡社長が研磨して仕上げます
■ 親子で作った見本板
アクセントの黒い石が大きすぎるということで 合格とはならず、
細かいサイズの黒石に変えて再度作成
合格したしたサンプル
いいバランス、モザイクタイルのような仕上がり感。
■下地作成の様子
仕上がりの寸法を考えながら 塗り厚にあわせ
外枠は合板で、シンクの中は目地棒で寸法にあわせて型枠を作りました。
このあと、種石をいれた材料で塗り付けました。
*研ぎ出しが終わり、完成したガラスの洗面台
とてもご満足いただけました。
お客様が 納得していただけるまで 苦労はいとわず
トライエンドエラー、実験、テストをくりかえし
自分たちの納得できる仕事をする
これが八幡工業の左官です。
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前回、ご紹介のガラスを入れた カウンタートップの研ぎ出しの施工例もあわせてご覧ください。
営業 斎藤のレポートでした!