ログハウス?杉板コンクリートの造形補修
左官屋が動きはじめる朝5時、東京葛飾にも霜柱が降りる季節になってきました。
今回は、この時期貼るカイロがお友達のメンバーによる補修案件ブログです。
マンションファサードの一画、コの字杉板壁がご依頼の対象です。
杉板コンクリートには“つきもの”であるジャンカと剥離が全域に渡っていました。
埋めます。
加えて何箇所か湾曲している面がありました。
一見ログハウスのような歪み方です。
埋めます。
湿った杉板を型枠にすることで発生するようです。
同じ高さまで材料を塗りつけ平滑にします。
乾きを見て既存の木目に繋げて彫ります。
杉板造形を納めた実績のある八幡左官だからこそのワザです。
造形の翌日には塗装の作業に移れます。
左がプライマー、右が一色目を塗布したところです。
補修が全域に渡り既存がほとんど残っていない場合は全面に色を塗ってしまいます。
杉板本実は下から白・黒・黄・赤の順でレイヤー重なっているのでその通りに。
そういえば右側もなかなかに抉れていました。
溝に沿って黒で描いたところ。
各色の色相・彩度・明暗は、その場その場で既存に倣って調色しています。
黄と赤も重ねてフッ素入りトップコートを塗れば補修完了です。
ジャンカを埋めた跡も、ログハウスだった痕跡もなく、打設が成功したコンクリート壁によみがえりました。