ちいさな現場監督
思えば毎日いろんな現場に行き、貴重な体験をしてきました。
振り返るには短い期間ですが、あらためて「左官」と、一言にいっても
じつに様々な仕事が要求されるのです。
八幡工業では、メインとなる壁ぬりや土間仕上げはもちろんのこと、
ブロック・タイル・防水・塗装・・・etc、とその道のプロフェッショナルな職人さんが
多数在籍していて、幅広くお客様のニーズにお答えしています。
というわけで、今回はカーポートのフェンスブロックの施工例をご紹介します。
この日、ダンプで向かったのは都内某所にある新築のお宅。
ベテランの平野さんとふたりでピンポン!!「おはようございます」元気にお施主さんにご挨拶。
迎えてくれたのは若い奥様とちいさな坊や。
施工前、歩道とガレージの仕切りがまだなにもない状態。
ここにブロックを積み、フェンスを据え付けるのが今回のお仕事。
ダンプで運んできた材料は、セメント&砂、ブロックとフェンスの部材。
まずは仕上がっている部分を汚さないように、しっかりと養生をしてからブロックを仮置きして当たりを見ます。
では、さっそくブロックを積みましょう、と思いきや。
平野さん、おもむろに出来上がっている部分のブロックを壊しにかかります!!
ご安心を! ここには扉が付くので、それに合わせ少し削って調整しなくてはいけないのです。
このように穴を掘って支柱を埋め込む段取りをしていたのでした。
さて、ブロック工事では、左官鏝道具以外にさまざまなマシーンを持ち込みます。
ブロックをカットするための電動丸鋸、埃を吸い込むための専用の掃除機、
コンクリートを壊し穴を掘るための破砕機(はつり機)、
アンカーという鉄筋を打ち込むための穴あけドリルやインパクトドライバー、
モルタルを作るための3枚羽根の攪拌機(ハンドミキサー)、
水平・垂直を出すためのレーザー・・・などなど。
仕上がり用の墨出しをして糸を張ったのち、いよいよ一段目にとりかかります。
私は職人さんの動きに合わせ、材料を練って運びます。
と、なにやらあつい視線!
ふと、振り返ると窓の向こうでお施主さんの坊やがじっ?と見ています。
とてもおとなしいお子さんで、機械の音にも驚くことなく、まるで出来上がりを見守っているかのよう。 わたしは「ちいさな現場監督」!と呼ぶことにしました。
坊やの応援を受け!平野さん一生懸命作業に励みます(笑)
仕様書に沿って、後で柱が入る部分をディスクサンダーでカットします。
合計3段積みます。
水平・垂直のくるいのないよう水平器をあて、きびしくチェック!!
いつもお世話になっています。
・・というわけでこの日はブロック積みを完成させ、
翌日、コンクリートがしっかりと固まったのを確認してフェンス部分を設置完了。
後日、専門業者が屋根を取り付け、堂々の完成!
すばらしい仕上がりですね。
エクステリア・外構工事も八幡工業におまかせください!
ふと思い出した!
八幡工業に入ってすぐのころ、友人が言った言葉の数々を。
「私の実家は瓦職人だったので、左官やさんも出入りしていました。
幼いころ、大きな長方形の箱船みたいなものの中で漆喰をこねるお手伝いもしたことがあります。
アイロンの形に似た板の上で漆喰をこねながら塗っていく職人さんを、飽きずに見ていたものです。」
また、別の友人
「ちいさいころ家の工事で、左官屋さんが来るのを楽しみにしていました。
砂と水に魔法の粉(セメント?)を混ぜると見る見るうちに固まり、
形が出来ていくのが不思議でたまらなかったなぁ・・・」
彼は大人になって、店舗の建築設計・インテリアデザインなどを手がける会社の
社長さんとなった。
この坊やも将来、ほんとの現場監督さんになっていたりしてね(笑)