日本橋百貨店のサイン壁作成
伝統と格式のある 高島屋さん
日本橋 SC 新館のエントランスのサイン壁
横幅 9メートル 高さ2.4メートル
上下にはライン状のLEDで壁が浮き立っています。
塗り壁を印象的に見せる立体的なライトアップ。
実は、こちらの曲面の壁は「左官塗り壁」
鏝による職人の手作業で仕上げられています。
粗い大きな砂粒と細かい微粒子のすべらかなテクスチャー
そしてときおり煌めく大小さまざまな宝石たち
一枚の壁の中に、あたかも宇宙のような表情がある
これは「天の川」をモチーフとした作品なのです。
後ほど設置される 電飾サインの支柱がニョキニョキ飛び出しており
隙間を均一にきれいに塗るのに苦労しています。
空調の効いたビルの中では乾燥が早い場合があり、
左官には時間をかけている余裕はないのです。
手早く、しかし丁寧に!
長年培ってきた 経験と技術がものをいいます。
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実は、この本番制作に備え
事務所倉庫で何度も テストを繰り返してまいりました。
石膏ボードの下地に調合したモルタルを塗り付け
砂の表情の出る最適な厚みを追い求め見本を作ります。
主材となる白セメント、土、消石灰、そしてパーライト
骨材:ガラスチップ、あわび貝、大理石の砕石など
星雲を形作る材料の実験
何層ものレイヤー
試作中のメモ
ひとつの壁の中にさまざまな技法がちりばめられています。
鏝で塗って、掻き落としをしている様子。
鏝で塗っては 吹き付けでぼかし、星雲を表現・・・・
こうして・・・・最終的に
およそ3分の1スケールでテスト製作が完了。
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日本橋 SC 新館にお越しの際には
ぜひこの「天の川」の左官壁にも注目してみてください。
幾度もの実験と試行錯誤を経て現地で完成した左官壁